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173回2月金曜句会投句一覧

 投稿者:珠子  投稿日:2019年 2月11日(月)17時50分21秒
  千葉は春の雪。
さすがに雪が降ると寒いですが、北海道の-30℃というのは想像すらできません。
学生時代の旭川の友達が、-30℃を超えると学校が休みになるから嬉しかったと言っていましたが、
想像もできない寒さ。
この湿り気でインフルエンザは少し勢力を弱めてくれるのでしょうか。

選句をお願いいたします。

2月18日(月) 選句締切
 ◎1  〇3

1  例うれば草書のごとき春の雪
2  目の前の眼鏡捜して月朧
3  きしきしと白菜漬ける母の背な
4  節分の虫歯ちくちく痛みけり
5  朝刊の湿りざっくと春の雪
6  淡雪や絵本のような城下町
7  蒼茫と霞ヶ浦の春立てり
8  慄然と目覚めて一人春の雪
9  二ン月や映画はしごの至福なる
10 葬列の襟足白き余寒かな
11 納骨の読経淡雪から霙
12 復元の縄文住居ふきのとう
13 なやらいの父の声かと闇つつむ
14 残り雪ポストの下に犬の尿
15 間口一間「鶯餅あります」
16 流氷の流れ来るさき色なき天
17 墓石のまたひとつ消え寒明くる
18 春光のさきの波音葉書買う
19 浅春の乾きて硬き舫い綱
20 頂の一瞬の紅冬夕焼
21 大仏の額に溶ける春の雪
22 春雪を来てコンビニのメロンパン
 
 

2月の句会案内

 投稿者:珠子  投稿日:2019年 1月31日(木)11時53分48秒
  もうすぐ立春!
インフルエンザにつかまらないように過ごしたいものです。

2月 8日(金) 花林檎俳句会投句締切
       兼題「薄氷」

       金曜句会投句締切

2月12日(火) 花林檎俳句会

2月16日(土) 麦船橋句会

2月23日(土) 吟行予定

 

172回1月金曜句会選句結果

 投稿者:珠子  投稿日:2019年 1月22日(火)20時52分54秒
編集済
  雨無しの日を更新中で空気も畑もからっからです。インフルエンザも蔓延しています。
しっかり食べて睡眠をとる、手を洗う・・・、定番だけでも守って何とか乗り切りたいものです。
選句をお楽しみください。


1  淑気満つ新成人の髪飾り       洋 子

○邦夫・青嵐・富美子・弥生・雅子・珠子
評:(雅子)新成人の振り袖姿は華やかさだけではなく、多少の緊張感がある。それが淑気満つという言葉が言い当てている。髪飾りに視点をもっていったのも良い。
評:(弥生)最近の新成人の髪飾りは何でもかんでもくっつけてという感じで、驚きました。現代ではそれが淑気なのかしら。
評:(富美子)その通り、当たり前のことですが、やはり晴れ着の御嬢さんんを見ると、気持ちが爽やかになります。今年は、暗い色の着物はぐんとへりましたね。明るい色が多かったように思います。
評:(青嵐)ビシッと決まってる良い句ですね。新成人を詠っている掲句でこのように素晴らしい句に逢えた事を感謝する。
評:(邦夫)「淑気」は、正月、天地の間に満ち満ちているめでたい気配である。その気分で見ると、目に入るものすべてが、猫のひげにさえすがすがしく荘厳の気に満ちているのである。掲句は、笑いさざめく新成人の群の一人の髪飾りに目が行き、一層めでたい気分になったのである。
評:(珠子)髪飾りに焦点を持って行ったのがいいと思います。今年は振袖にベレー帽という姿も見ました。きっちりと髪を結いあげている人は本当に少なくなりました。


2  直筆の「舞姫」の碑初明り      喜和子

〇富美子・雛乃・和子
評:(和子) また作品を読んでみたいと思いました。
評:(雛乃) 上野の水月荘の碑ですね。宿泊されたのでしょうか?年末年始をそこで過ごされたとは、なんとラッキーな!元日のあけぼのの光に、碑の文字が美しく浮き上がったことでしょう。
評;(富美子)「鷗外荘」の入り口にありました。中句が字足らずですので、碑や、とするといいですね。
評:(邦夫)かつて、ある会で上野界隈を吟行したことがあり、池之端の水月ホテル鴎外荘で句会をした。構内に森鴎外旧宅が保存されていて、中庭には、森鷗外文学発祥の地を記念して建立した「舞姫の碑」「於母影の碑」、ふたつの文学碑が ある。碑文は、どちらも 題字、署名、本文を鷗外直筆の原稿から写しとったものである。掲句は、中七が字足らずなので推敲したい。


3  魂の色は紅冬鴎           撫 子

◎邦夫
〇珠子
評:(邦夫)読んで快いリズムと、短詩形に籠められた詩情に思わず頷いてしまう。「魂」に色があるとすれば、確かに「紅」が最も相応しい色かもしれない。逐語的な「意味」は定かではないが、言葉のリズムやニュアンスから、詩的な etwas(独:何か・仄かな・微妙な)を感じる。理詰めで句を作っていると、こうした傾向の句は詠むのも読むのも難しいのだが、そこを通り抜けないともう一段上へ伸びることはできないもののようである。
評:(珠子)魂の色が紅というのに参りました。いつまでもそうであってほしい。


4  初霜や熊手の跡に金釦        邦 夫

〇撫子
評:(撫子)熊手の跡は前日のものと考えます。跡が残っているということはあまり人の通らない所、そこに金釦、ミステリアスな所に惹かれました。


5  歌留多取る手の重なりに兆す恋    富美子

◎青嵐
〇和子
評:(青嵐)なんと甘酸っぱい思い出の事でしょう。父の出征のわが家の正月は、姉の友が集まっての歌留多取りが一番人気で、その中に居た可愛い人が必ずわざわざ私の手に合せることに気付いた時、驚きにあれが私が恋の始まりでしょう。その内に戦争が厳しくなり父方の田舎に疎開して消えてしまった。特に重なった一首は
「あまつかぜ くものかよひぢ ふきとぢよ をとめのすがた しばしとどめむ」
評:(邦夫)「俗」だが、だれにでも一度はある思い出だろう。
評:(和子) 半世紀も前こんな日もあったかなー?懐かしい。


6  皸の深き親指夕茜          登志子

○邦夫・富美子
評:(富美子)親指としたところに、何かわけがあるのでしょうか。「ヒビケア」という塗り薬が効きます。
評:(邦夫)「皸」(あかぎれ・ひび 異体字:皹)は冬の季語。親指を立て、節にできた皸を夕茜の光りにさらして、夢中で駆け抜けてきた今日までの暮らしを振り返っているのだろう。親指に焦点化したことの功罪はあるかもしれない。「皸」には、多くの例句があり、ちょっと泣かせる句もある。〈あかぎれをきらしたる手やおもひもの(思ひ者) 久保田万太郎 〉〈あかぎれをかくして我を見舞ふ妻 西形佐太郎〉


7  行列のスマホと歩む初詣       和 子

〇喜和子・富美子・弥生
評:(弥生)神殿に着くまでの間、連れが居るのに話もせず皆スマホと向き合う姿今風ですね。
評:(富美子)スマホ・・・ももう市民権を得た言葉でしょうか。こういう光景は今や珍しくありません。悲しくなります。孫の時代には、言語や会話が成立しなくなるのではないかしら。それと共に、人との関わりも変わってくるのではと心配です。


8  極月や鏡の奥の災い拭く       雅 子

〇撫子
評:(撫子)鏡の奥に災いがある、初めてで面白いと思いました。
評:(邦夫)いつも清めている鏡だが、年の暮に家中を綺麗にする作業の一環として鏡を拭くのは、一年間の社会に起きた災いや、我が身に起こった好ましからざる出来事の数々を拭い去るような気持ちで、心をこめて拭いているのであろう。


9  利根川にて富士・筑波眺む年始め   青 嵐

〇和子
評:(和子) 利根川に立ち年初めから、大きな景ですねいい年になりますね。


10  回復の兆しの見えて日脚伸ぶ     弥 生

○邦夫・雛乃・和子・雅子・洋子・珠子
評:(珠子)平凡ですが、年齢を重ねるごとにこういうことにほっとします。
評:(洋子)回復の兆しは嬉しいですね日一日と伸びてくる日差し、希望が湧いてきます。
評:(雅子)多分家族の方の具合を見守ってきたのでしょう。少しづつ回復に向かう喜びを季語に込めている。
評:(和子) 何より良かったですね,日一日と良いほうに向かって元気になることとおまいます、季語がいいですね。
評:(雛乃) 一日も速い回復をお祈りします。
評:(邦夫)上五・中七は、抽象的だが、季語と響き合っていると思う。回復の兆しが最も顕著に表れるのは、外科の疾病かと思うが、内科などでも、食欲が出たり、手足に力がもどったり、表情が明るくなったり、本人だけでなく傍の目にもそれとわかる兆候が表れて、安堵や希望の気持ちが湧く。折しも日暮れが遅くなり、早めの夕餉は外の明るい内に席に着けるようになる。「日脚伸ぶ」という季語が実感として肯えるのである。


11  冬の夜や黒豆甘く煮える音      雛 乃

◎富美子
○邦夫・青嵐
評:(富美子)最近は、黒豆も煮なくなってしまいました。手抜きです。買ってきた丹波の黒豆は、私が作るより良い味です。
こういう、ほっこりした時間が潤いをもたらすのですが・・・。甘く煮える匂いではなく、音としたところがいいです。
評:(青嵐)母は正月の用意で暮にはいつも遅くまでおせち料理造りをしていた。朝は台所からの匂いで目が覚めた。良き思い出である。
評:(邦夫)「煮える音」は、聴覚でとらえているが、「甘く」は、嗅覚でとらえているのである。冬の夜の心暖まる景である。


12  外灯と外灯の間冬北斗        珠 子

○邦夫
評:(邦夫)一定の距離を置いて並んでいる外灯の一カ所から望む遠い空に冬北斗が傾いている。身の回りの明るい空間と、遠くの暗い空に鈍く光っている北斗七星の対比がおもしろい。「外灯」は、「街灯」と書くのとどちらがよいか。


13  自分の名の「喜和」の二文字の筆始  喜和子

〇弥生
評:(弥生) 喜び和む。改めて見ると新年にふさわしい文字ですね。


14  新顔も馴染みの顔も賀詞交換     洋 子

〇撫子
評:(撫子)新顔と馴染みの顔を並べたことで、会の雰囲気が伝わります。
評:(邦夫)昔、数年の間、新春の賀詞交換会に出たことがあるが、立食パーティーの席上、名刺を交換しながら賀詞を述べ合い、久闊を叙したりするのはとても楽しかった。特に新顔との出会いは、毎年楽しみにしていたのである。


15  大寒や野生を消した犬へ「待て」   珠 子

◎雛乃
評:(雛乃) 飼い慣らされた犬は、可愛い。野生を消したのではなく、生きるための術として隠しているだけなのかも。大寒の厳しい寒さが、犬の切なさを物語たっている。


16  子は五十貰ってみたいお年玉     和 子

〇洋子
評:(洋子)本当に同感!同感で〇私も息子二人が五十を過ぎました。
評:(邦夫)私のところは、52歳を頭に、50、46になる子がいるが、お年玉なるものをもらったことはない。掲句を読んで、ふと「私も貰ってみたい」ような気がしてきたのだった。


17  着ぶくれて吐息に吐息競馬場     登志子

〇喜和子・雅子
評:(雅子)着ぶくれたおやじさん達に紛れて競馬場に行ったのでしょうか。歓声とともに悲喜こもごも。吐息はあまりぴったり来ないのですが雰囲気は感じる。
評:(邦夫)「吐息に吐息」は、推測できないこともないが、もっと的確に意図を表す表現を工夫したい。


18  歌留多会これは譲れぬ「恋すてふ」  富美子

〇青嵐・弥生
評:(弥生)「恋すてふ」に自身の想いが有るのですね。
評:(青嵐)幼少の頃、「百人一首」は良く遊んだ。その中で
「こひすてふ わがなはまだき たちにけり ひとしれずこそ おもひそめしか」などは理解出来なかった。掲句の様に歌留多会をやっているのが羨ましい。
評:(邦夫)わたしは、「あまつかぜ」が得意だったのだが、これは、だれもが知っていて競争相手が多かった。


19  待春の牧へ二本の深轍        邦 夫

◎撫子・和子・雅子・珠子
〇喜和子・雛乃・洋子
評:(雅子)無駄な言葉がなく、近景から遠景への景が際だっている。私には二本の深轍は泥の混ざった雪道なのです。
評:(珠子)りんとして立ち姿のいい句。モノだけの強さですね。
評:(和子) 朝の牧場のこの二本の深い轍に込められた思い、春よこい、早く来いですね。
評:(撫子)シンプルな作り方ですが、大きな景が見え,待春の気持ちが伝わって来ます。
評:(雛乃) 一枚の油絵を見ているようです。
評:(洋子)多くを言っていないのですが待春の景が見えてきます。


20  大き富士見えて歓声初もうで     撫子

〇喜和子・青嵐
評:(青嵐)国民学校4年生までは山梨の町に住んでいたので富士の山は何時も私の目にあった。会社勤務になって関西勤務で富士山に離れたのは4年ほどであった。上京の節は必ず左の席をとって見つめていたことを想い出す。富士山は3度も登って来たバカ者です。
評:(邦夫)日本人は、誰でもどこでも富士山が見えると感動の声を挙げる。初詣の列が進んだところで、視界が開けて思いがけず大きな富士山が見えて、居合わせた人達が顔を見合わせ歓声を挙げているのだ。


21  やわらかき赤子の拳冬日向      雛 乃

◎弥生
〇撫子・雅子・洋子・珠子
評:(弥生)ほっくりと暖かな感じが出てますね。
評:(洋子)赤子の拳は柔らかくて当たり前のようですが,つい触りたくなってしまいます。ぽかぽかと暖かい日に季語がぴったりですね。
評:(雅子)文句なしの素直な句です。
評:(撫子)季語が良いなと思います。久しく赤ちゃんに触れていないので、抱っこしたくなります。
評:(珠子)当たり前っちゃあ当たり前というのが評価の分かれ目でしょうが、私はこちら側?の仲間になって頂きました。あたたかさはやっぱりいいなあ。


22  寒に入る相次ぎうなる救急車     弥 生

◎喜和子・洋子
評:(洋子)この正月も相次ぎ救急車が行き交わしておりましたが高齢になるとなお気になります、救急車で働く方も夜も昼も時間に関係なく命を助ける仕事をしているのですから頭が下がりますね。寒に入り又救急車が多くなる句から働く方の姿も見えてきます。


23  矍鑠爺双子の子供と初詣       青 嵐

評:(邦夫)矍鑠とした老人(現代では80代、90代以上の年齢であろうか)が、よく似た双子と思われる子どもを両手に連れて、初詣の列についた。少子高齢化社会といわれるわが国の現状にあって、もつとも平和で微笑ましい光景である。


24  父の書を手放したるや冬日和     雅 子

〇雛乃
評:(雛乃)作者の父上への思いが感じられる。
 

おさがわせ致しました

 投稿者:珠子  投稿日:2019年 1月21日(月)17時54分16秒
  半日、あれこれ奮闘して諦めて修理に出そうと思ったら、
突然に回復しました。お騒がせいたしました。
選句が揃ったらアップいたします。
 

PCトラブル

 投稿者:珠子  投稿日:2019年 1月21日(月)12時00分40秒
  今朝からPCのネット&メールが使えません。
選句の確認もできませんので当分選句アップができません。
ご了承ください。
PCはとても便利ですが、トラブルがあってもまったく歯がたちません。
これからどうしようかなあ~と思っているところです。
古い(一年半前まで使っていた)PCはネットは使えますが、なぜかメールは送信できません。
これは古い方のPCで作業しています。
等分の間、私への連絡は携帯のほうへお願いいたします。
 

172回1月金曜句会投句一覧

 投稿者:珠子  投稿日:2019年 1月14日(月)23時15分48秒
  お待たせいたしました。今年もよろしくお願いいたします。
選句をお願いします。

1月20日(日) 選句締切
◎1 〇4

1  淑気満つ新成人の髪飾り
2  直筆の「舞姫」の碑初明り
3  魂の色は紅冬鴎
4  初霜や熊手の跡に金釦
5  歌留多取る手の重なりに兆す恋
6  皸の深き親指夕茜
7  行列のスマホと歩む初詣
8  極月や鏡の奥の災い拭く
9  利根川にて富士・筑波眺む年始め
10 回復の兆しの見えて日脚伸ぶ
11 冬の夜や黒豆甘く煮える音
12 外灯と外灯の間冬北斗
13 自分の名の「喜和」のニ文字の筆始
14 新顔も馴染みの顔も賀詞交換
15 大寒や野生を消した犬へ「待て」
16 子は五十貰ってみたいお年玉
17 着ぶくれて吐息に吐息競馬場
18 歌留多会これは譲れぬ「恋すてふ」
19 待春の牧へ二本の深轍
20 大き富士見えて歓声初もうで
21 やわらかき赤子の拳冬日向
22 寒に入る相次ぎうなる救急車
23 矍鑠爺双子の子供と初詣
24 父の書を手放したるや冬日和
 

1月句会案内

 投稿者:珠子  投稿日:2019年 1月 2日(水)13時37分1秒
編集済
  1月 4日(金)  花林檎俳句会投句締切
         兼題「初」または「寒」

1月 8日(火)  花林檎俳句会 会場が変わります。3F第2集会室

1月11日(金)  金曜句会投句締切

1月19日(土)  麦船橋句会 兼題は後程告知

◇ 吟行は未定です。

穏やかな1年でありますように。
皆様よろしくお願いいたします。 
 

171回12月金曜句会選句

 投稿者:珠子  投稿日:2018年12月26日(水)09時35分59秒
  来年は、せめて災害の少ない年になりますように。
皆様、どうぞよいお年を!



1 平成や枯野似合わぬ犬ばかり   撫 子

〇和子
評:(邦夫)まず、「平成や」の詠嘆の中身が気になる。上五と中七・下五の響き合いから解こうとしたがわからなかった。そして、「枯野似合わぬ犬ばかり」というが、枯野に似合わないどんな犬がどれほど多くいるということもイメージできなかった。


2 冬の日を掻き寄すゴリラ胸に子を   雅 子

〇喜和子
評:(喜和子)動物の本能でしょうか。ほっこりする景です。
評:(邦夫)「冬の日をかき寄す。ゴリラ(が)胸に子を」と途中でいったん切れるのだが、前半の主語は何か。「冬の日や。ゴリラ掻き寄す、胸に子を。」の倒置表現かとも思ったが、意味不明である。


3 走り根を跨ぐ走り根小六月    喜和子

○邦夫・弥生・富美子・珠子
評:(富美子)よくある景をよく見ていると思います。季語は動きそうな気がしますし、数え日の季節に小六月はどうでしょうか。
評:(邦夫)「走り根」は、俳句ではよく詠まれるが、広辞苑などの辞書には載っていない。盆栽用語では、土中において、他の根に比べ極端に長く伸びた根のことを言うらしいが、われわれが俳句を詠んだり鑑賞したりるときに把握している「走り根」は、老大木の根が地表に露出して土の上を這っているのであり、しばしば歩く人を躓かせたりするのだ。掲句の場合、たくましい走り根の様子とほっこりと暖かい季語とが合っているように思う。
 次に掲げる例句から「走り根」の様子を想像してみよう。<奔放な鞍馬の走り根五月闇 檜 紀代><走り根につまづくことの山始 福永耕二><走り根の岩を割りたる山桜 北村 保><露寒や走り根果てもなく絡み 松本美簾>
 なお、例句を調べている過程で<走り根を跨ぐはしり根ましら茸 佐藤幸子>という先行句のあることを発見したが類想句として参考にしたい。
評:(珠子)季語は全く反対の厳しいものでも合う気はします。ただ、句会に出すものは(ネット句会も含めて)「当季」が約束です。季節の変わり目あたりは仕方がないと思いますが、季節感のハッキリしているものや〇〇の日・今朝の冬・・・のようなある日のみを表す季語には気を付けた方がいいと思います。もう過ぎてしまったけれどこの季語しか合わない!という時には確信犯で使ったりはしますが。


4 木枯しや橋往く二人来る一人   邦 夫

〇雛乃・富美子・珠子
評:(富美子)江戸時代の北斎の絵のようですね。
評:(雛乃)去る人多く、来る人少なき年の暮れですかねー。
評:(珠子)私も北斎の橋を思いました。これは現代の橋でしょうが、いつの時代にもある日常の何でもないひとこま。どう切り取るかで俳句になるかならないか。心情の入れ方・想像の膨らませ方が違うのだと思います。


5 百合鴎群れ入管法改正      雛 乃

◎洋子
〇撫子・和子・富美子・珠子
評:(洋子)入管法改正ですか!百合鴎の群らがりが出入国管理とか在留資格とか何か感じてきます、難しい句ですが
評:(富美子)政府のやり方には、怒りを通り越して諦めに近いものになっています。フランスの民衆のように、声を上げねば・・・。莫大な防衛費や沖縄のこと・・・。孫の時代は、大丈夫なのかしら。
評:(撫子)時事俳句は難しいと思いますが、季語がうまく生かされていると感じます。
評:(邦夫)入管法の改正は、我が国で少子高齢化が進み、人材不足が大きな問題となっていることから、外国人労働者の数を増やし、国内の人材不足を解消しようというのが趣旨のようだ。かつて私は、少しの間「日本語教育」の現場で働いたことがあり、コミュニケーション能力の育成に携わる日本語教師の皆さんの指導力に感心したことがあるが、日本の文化や日本人の心に触れるという側面には多くの課題が残っていると、永年「国語教育」に携わってきたものとして強く感じたのである。
 掲句の作者は、入管法改正に対してどんな感想を持ったのだろうか。
 「百合鴎」は、どことなく「入管法改正」と響き合う感じはあるのだが…。
評:(珠子)時事俳句もこれぐらいの取り合わせだと無理なく入ってきます。雛乃句はますます時事的になっていきます。17文字だからこそ言える強さはありますが、17文字では窮屈だったり、激しすぎたりすることも多いです。内容によって短歌と使い分けるのも一法かと思います。


6 造成地の三角形の葱畑      登志子

◎富美子
評:(富美子)わずかに残った土地なのでしょう。造成に抗っているようにも見えます。
評:(邦夫)宅地を造成するとき、どうしても三角形など、形状の悪い土地ができてしまうものらしい。最後まで売れるかどうかわからないこの土地に地主か、借受人が葱を作っているのだろう。


7 木枯らしが雨戸叩いて去って往く 青 嵐

評:(邦夫)口語の句であるが、「雨戸叩いて去って往く」というところに雰囲気が出ていると思う。


8 朝ぼらけ茜の空の冬木立     弥 生

〇和子・青嵐
評:(青嵐)流石に毎日の朝の散歩は止めていますが、茲2、3日は歩いてみました。すっかり銀杏並木も葉を落とし、裸木の羅列でした。今時は陽が昇ってくるのは7時近くで、空が茜色に映える状景は
朝の楽しみの一つです。
評:(邦夫)「朝ぼらけ」は、夜のほのぼのと明けるころ。夜明け方。「あけぼの」より少し明るくなったころをいうのだが、次の「茜の空」とは重複感があるようだ。「茜の空の冬木立」の「の」のところは切るほうがよいと思う。


9 籤引きの三ノ輪銀座や十二月   和 子

評:(邦夫)歳末大売り出しの抽選会で、当選の鐘が高らかに鳴り響く様子を想像したが、「籤引きの三ノ輪銀座」がわかりにくい。「歳末(歳晩)や三ノ輪銀座の抽選会」とでも言うところか。


10 凩や透視の骨が時語る      珠 子

◎喜和子・登志子
〇雛乃・洋子
評:(登志子)骨もこき使われて減ったり曲ったりその人の歴史でしょう。
評:(喜和子)「骨が時語る」の表現がいいなと思います。膝が痛い 腰が痛いらでレントゲンを撮ると
年相応ですね。と削れているねなどと医師に言われます。その時の心情「凩」の季語があっています。
評:(雛乃)レントゲンに写し出された骨。日頃、弱ってきているなーと感じてはいても、細く頼り無げな我骨を見せつけられると、狼狽えるのだ。そして己を慰めるように、「よく頑張ってきた。」と思うのだ。時の流れは、冷酷だ。しかし、それだけが万物全てに与えられた平等公平なのだ。若者よ、心しておけ!!
評:(洋子)X線で骨を見ているのですね、骨の変形などで時の流れを感じているのでしょうか
評:(邦夫)季語との取り合わせもよいと思うが、「時語る」が曖昧である。


11 仕舞い湯の柚子に一と日の枷外す    富美子

◎撫子・雅子
〇登志子
評:(撫子)「柚子に枷を外す」という表現がいいなと思います。
評:(登志子)仕舞湯なのであまり香りもしないでしょうがほっとする時間です。
評:(邦夫) 柚子湯ではなく「柚子」に一日の枷外すのだろうか。手枷、足枷、首の枷すべてなのだろうが日頃の枷でなく一日の枷というのがわかるようでわからない。


12 歳晩や近頃会わぬ漫ろ神     邦 夫

〇青嵐・登志子・雅子
評:(登志子)若い時ほどいろいろなことに興味を持たなくなったと言う事でしょうか。
評:(青嵐)仰る通り最近はめったに会わない。と云うより余り遣われない「漫ろ神」、勉強しました。
評:(珠子)たまにはこういうとぼけた句も楽しいなあと思います。漫ろ神には、こちらから出向かねば会えぬよということですかネ。


13 おでん売る地産地消の幟立つ   喜和子

◎青嵐
〇和子・雅子
評:(青嵐)「終の棲家」となりました北総の地、幟を見ると地産地消にいる自分が居ります。
評:(邦夫)意味としては「おでん売る」は、「幟」を修飾しているのだろうが、読むと上五で切りたくなる。「売る」「立つ」と、動詞を二つ置いたからであろう。「おでん屋に地産地消の幟立つ」とか「おでん売る地産地消の幟旗」などと一つ削ってみたらいかがか。


14 冬薔薇よそよそしきは偉人の像    雅 子

◎雛乃
〇洋子・登志子
評:(雛乃)偉人とて人の子、悪さもしただろうし、騙したこともあるだろう。にもかかわらず、偉人の像は、どれも聖人面して立っているのだ。視点の置き所がユニークで、見習いたい句だ。
評:(洋子)バラ園で見る偉人の像かな、異国人の偉人像ですか,きりりと清々しい句
評:(登志子)偉人の像は正に偉そうに作られていますのでよそよそしく見えるのでしょう。花壇の薔薇もうなだれているようです。
評:(邦夫)偉人の像からよそよそしさを感じるのは、もともと好感を持っていない相手だからであろうか。「よそよそしきは」の言い方に幾分違和感がある。「偉人の像のよそよそし」とでもいうか。「よそよそしい」ことを何か描写して言うことも考えたい。


15 怪しげなメール削除も年の暮   撫 子

〇喜和子・弥生
評:(喜和子)なんでこんなメールがと思います。直ぐ削除するようにしていますが。きっと年の暮れが多いのかな。
評:(邦夫)インターネットに親しんでいると、毎日多くのCMメールなどを削除しなければならない。中でも「怪しげなメール」に遭遇すると不快感や不安感に駆られて即座に削除することになる。忙しい中、そんな作業にかかずらうのも年の暮なのである。


16 寂しき庭赤き薔薇凛と咲き    青 嵐

評:(邦夫)ものみな枯れて寂しくなったわが家の庭に、夏の薔薇ほどではないが真っ赤な冬薔薇が凜と咲いてくれた。ぱっと明るくなった感じで浜口庫之助の歌などを思い出す。今の季節、「冬薔薇」といいたい。


17 煤逃や回転寿司の青い皿     登志子

◎邦夫・和子・弥生・珠子
〇撫子・雛乃
評:(邦夫)「煤払」は、新年を迎えるために家の内外を清掃した習慣をいう。昔は、12月13日にしたものらしいが、現在はもう少し押しつまって行うことが多いようだ。「煤逃」は、家人が煤払をしていると、その間どこかへ行ってしまうことである。歳末の忙しい時期に喫茶店や映画館などに昼間から潜っている中年男はおおむね「煤逃」である。
 掲句は、回転寿司に避難して、何枚か重ねた皿の青い色に心を惹かれたのであろう。 「秋風や模様のちがふ皿二つ  原 石鼎」が思い浮かんだ。
 私などは、もはや「煤逃」もできずに、「煤籠」してトーストの皿にこぼれた蜂蜜をなめるのが落ちである。
評:(珠子)「回転ずしの青い皿」の小物遣いが絶妙です。モノに語らせて揺るぎない。
評:(撫子)カウンターで一人の背中が見えるようです。
評:(雛乃)下五の「青い皿」に、罪の意識が見え隠れして面白い。


18 姫ひとり化粧櫓の冬落暉     雛 乃

評:(邦夫)一読、美しい句であるが、言葉のつながりを考えて、「千姫の化粧櫓や冬落暉」などとしてみたい。


19 着ぶくれて電車乗る人降りる人   洋 子

○邦夫・青嵐
評:(青嵐)矢張り混んでいますね。12月所用があって朝のラッシュ時に出掛けましたがもう乗れませんでした。暫し待って空いた電車にて行きました。
評:(邦夫)一人二人でなく、大勢の着ぶくれた人達が、それでも忙しく乗降している駅の風景であろう。理屈っぽく言えば乗る人と降りる人との順序が問題だが、ここは細かいことを言わずに、乗降場面の雰囲気をいただくことにしよう。


20 呼び込みの師走の日比谷宝くじ  和 子

〇弥生・登志子
評:(登志子)何の呼び込みかと思ったら宝くじですか…私もジャンボ宝くじは買いますが今まで一万円が最高でした。
評:(邦夫)言いたいことはわかるのだが、言葉の続き具合がよくなくて、すっきりしない。何かを犠牲にして一句として整えたい。たとえば、「歳末の大声で売る宝くじ」など。
評:(珠子)先日の新聞に「夢は並んで買うものではない」とあり、笑ってしまいました。宝くじは「買わない派」なので当たることもないわたくし。当たる人には当たるのでしょうけれど。


21 暖冬の富士の頭は薄白髪     弥 生

評:(邦夫)今頃になると富士山はしっかりと雪に覆われて美しい銀髪のようになるのだが、暖冬の今年は心なしか薄白髪の頭のようにみえる、…といった句意かと思うが、こうした景を擬人法で述べるのはあまり成功しないと思う。


22 冬うららフードコートの多国籍  富美子

○邦夫・撫子・喜和子・雛乃・洋子・珠子・雅子
評:(洋子)食品売り場で生産国を見るといろいろの国の生産物を見つけます、私は国産主義なのですが、冬うららを持ってきたところに〇
評:(雛乃)最近やたらにフードコートなるものが目につく。家電*衣服などは通信販売で手にいれた方が、安いし簡単だ。人との交渉を好まない人間にとって、通信販売は手軽なのだ。だが、「味わう」という行為は、それら横着な人間をも外へ誘う。そこで、いろいろな国の食べ物を味うことができれば最高だ。「冬うらら」なのだ。
評:(喜和子)どこに出かけてもこの景です。挟まれて動いているような気分になります。
評:(撫子)この頃の日本は人も食べ物も多国籍ですが、楽しいことです。
評:(邦夫)車に乗っている頃は、千葉ニュータウンのフードコートによく行った。屋内型広場に和食・中華・インド料理・タイ料理などがあり、たどたどしい日本語の応対からまさに多国籍の飲食店街であることを実感した。視点を変えれば、フードコートに多国籍の客が大勢来ていると見えないこともない。
評:(珠子)これも、世相をシンプルにモノに語らせています。この場合はちょっと大雑把かなとは思う所ですが。


23 十二月音無く跳ねる銀の魚    珠 子

○邦夫・撫子・洋子
評:(洋子)鯔の跳ねる様子は音もなくきらりと銀色に、あちらこちらで跳ねる様子を寒さの中で見入っていた事を思い出しました、季語がスッキリ
評:(撫子)「銀の魚」と十二月が響きあっているように感じます。
評:(邦夫)よく晴れた十二月の一日、浜離宮の潮入の池の畔に立つと、風は少し冷たいものの明るい日差しが頬にわずかな温みを届けてくれる。波の静まった汽水の水面に、小さいオボコかイナッコが音も無く跳び上がり着水する。一瞬キラリと光る小さな魚体が、師走の空気の中で、見る人のこころに微かな安らぎを与えてくれるのだ。


24 譲られる座席マスクの好男子    洋 子

〇喜和子・弥生・青嵐・富美子・雅子
評:(富美子)マスクを外すとおや?かも知れませんが、気持ちいいですね。この頃は抵抗感なく「ありがと」と言って坐らさせていただいています。
評:(青嵐)3年前体にメスが入ってからは席を譲られると遠慮せず感謝して譲って頂く様になった。先日もスマホの茶髪の青年に譲って頂いた。お礼を言って顔をみると素敵な好青年であった。
評:(喜和子)最近席を譲られることが多くなりました。ちょっと嬉しいような、寂しいような。好男子だったのでしょうね。
評:(邦夫)句意は想像できるのだが、表現に忠実に読むと、「譲られる座席」と「マスクの好男子」の関係がつかみにくい。また、「好男子」が一番言いたいところなのだろうが、これは削って、言わないほうがよい。「席譲るマスクの男(青年・少女)」と言い、下五で目の様子など表情を言うか、マスクの目頷き笑みて席譲るなどといい、表現から人の姿を消してしまうことも考えられる。

 

171回12月金曜句会投句一覧

 投稿者:珠子  投稿日:2018年12月17日(月)12時14分25秒
編集済
  今年も残すところあと二週間。インフルエンザのニュースもちらほら。
私は今日は嘔吐で元気のない孫を預けられています。
体調管理第一ですね。
(句に間違いがあったらお知らせください。)

12月24日(月) 選句締切
◎1 〇4

1  平成や枯野似合わぬ犬ばかり
2  冬の日を掻き寄すゴリラ胸に子を
3  走り根を跨ぐ走り根小六月
4  木枯しや橋往く二人来る一人
5  百合鴎群れ入管法改正
6  造成地の三角形の葱畑
7  木枯らしが雨戸叩いて去って往く
8  朝ぼらけ茜の空の冬木立
9  籤引きの三ノ輪銀座や十二月
10 凩や透視の骨が時語る
11 仕舞い湯の柚子に一と日の枷外す
12 歳晩や近頃会わぬ漫ろ神
13 おでん売る地産地消の幟立つ
14 冬薔薇よそよそしきは偉人の像
15 怪しげなメール削除も年の暮
16 寂しき庭赤き薔薇凛と咲き
17 煤逃や回転寿司の青い皿
18 姫ひとり化粧櫓の冬落暉
19 着ぶくれて電車乗る人降りる人
20 呼び込みの師走の日比谷宝くじ
21 暖冬の富士の頭は薄白髪
22 冬うららフードコートの多国籍
23 十二月音無く跳ねる銀の魚
24 譲られる座席マスクの好男子
 

12月句会お知らせ

 投稿者:珠子  投稿日:2018年11月30日(金)21時46分7秒
  12月 2日(日)  吟行 アンデルセン公園 10時

12月 7日(金)  花林檎俳句会投句締切
          兼題「凩」

12月11日(火)  花林檎俳句会

12月14日(金)  金曜句会投句締切

12月15日(土)  麦船橋句会
          兼題「都鳥」

12月22日(土)  吟行予定
 

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