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155回選句一覧

 投稿者:珠子  投稿日:2017年 6月21日(水)15時50分54秒
編集済
  誤記はご連絡ください。


1  暗殺の小部屋たっぷり夏日射し   雛 乃

◎登志子
〇青嵐
評:(登志子)暗殺の暗いイメージに夏日射しが対照的で明暗がはっきりして良い句だと思いました。
評:(青嵐)京都池田屋の座敷でしょうか?大分前尋ねて行ったのではっきり憶えていないのですが夏日の通る座敷ですか?確か惨殺があったのは二階の部屋でしたね。それとも池田屋ではなく他所ですか?


2  濃墨の古代文字書く水団扇     喜和子

〇洋子・登志子
評:(登志子)水団扇に金魚とか朝顔の絵は見ますが古代文字は珍しいですね。


3 冷や酒を一杯海馬がまた縮む    富美子

◎雅子・洋子
〇和子・弥生
評;(洋子)お酒を飲むと海馬が縮むのでしょうか、「認知症にお酒は駄目です」と医師は言ますが大酒呑みでも脳もしっかり90歳まで元気の人も居ますが!
評:(雅子)本当のお酒好き、わかっていてもやめられない気持ちがあふれ、季語が生きている。
評:(弥生)お酒はあまり飲まないので、そうまでしても飲みたい気持ち分かりませんが…。でもおいしいのでしょう。ほどほどに。


4  かぐや姫居るかも知れぬ今年竹   洋 子

〇雛乃・雅子・富美子・珠子
評:(富美子)メルヘンティックですね。可愛い可愛い赤ちゃんお姫様がにこにこ笑っていそうです。
評:(雅子)こういう素直な句も好きです。
評:(雛乃) 「歌舞伎の俳優祭り」で、なんとも奇天烈な「かぐや姫」を海老蔵・菊之介らが演じていました。余りにもパロディー化され、私は、首をかしげましたが、いつの時代にも愛される物語であるということなのかもしれません。今年の竹にかぐや姫は、きっといます。日本人が、「かぐや姫」の物語を愛し、月を美しいと感じる限り。
評:(珠子)あの「琅玕」は、かぐや姫はいると思わせてくれる佇まいです。


5  白無垢の泰山木の一花あり     雅 子

評:(珠子)季語をどんなに美しく説明しても、それだけでは難しいということでしょう。


6  もくもくと茂みゆく青嶺重なりて  青 嵐

評:(珠子)もくもくと茂って見えるのは近くの樹々だと思うのですが、それが遠くの青嶺と重なるのか、茂るのは青嶺といいたかったのか・・・?


7  四阿を囲む四葩や君の逝く     和 子

〇撫子
評:(撫子)「君の逝く」の意外な展開に惹かれました。


8  千枚田植えてあまねく入日影    邦 夫

〇雛乃・青嵐・弥生・珠子
評:(弥生)美しい風景が見えますね。実物は見たことがないので一度見てみたいものです。
評:(青嵐)千葉大山棚田ですか?私も何度か行きましたが、あの千枚田は日本では唯一珍しい天水田で生物多様性の宝庫と言われて居り里山らしい素晴らしい棚田です。千葉県として大事な景観の一つです。
評:(雛乃) 日本の風景ですね。
評:(珠子)忙しぶって・・・というより、腰が重くて旅に出ない私。明日のことはわからないのだから今出かけるベキなのですが、映像とか言葉だけで感動している私です。千葉の棚田ぐらいはね。どなたかご一緒しませんか。


9  乳含む赤子の汗や通り雨      登志子

○邦夫・雛乃・洋子・撫子
評:(撫子)蒸し暑くなってくる季節感がよく出ています。お母さんも一緒に汗をかいていることでしょう。
評:(雛乃) 読まれている情景は、よくあるような気もします。が、母子の幸せな情景が目に浮かびます。こうした、明確な情景が浮かぶ句が、俳句らしい俳句なのでしょうね。
評:(邦夫)私は、以前〈汗の子の太き息して乳を吸う〉という句を作ったことがある。しかし、これは散文的で詩の匂いがしない。掲句のほうがずっとよいと思う、ただ、下五が何となく歯痒い感じがするのだ。ここをきっちり決めてさらに佳い句に仕立てよう。


10  褐色の車夫の筋肉汗光る      珠 子

◎青嵐
○邦夫・富美子・弥生・登志子
評:(青嵐)私も半世紀前に生き返ってみたい。と言って車夫作業は出来ませんが夏場は殆ど週一には山に入っていた頃があった。びしっと決まった句ですね。
評:結構浅草で人力車に乗りました。初めて乗ったのは女性の車引きでした。申し訳ないような感じでしたが、陸上部でトレーニングになるのだそうです。
評(登志子)外での労働者の肉体美ですね。
評:(邦夫)最近、浅草や古い観光地で人力車を見かけることが多くなった。昔の「俥屋」さんほどは逞しくないが、それでも仕事で鍛えた足腰はとても丈夫そうである。掲句は、車引きの様子をよくとらえていると思うが下五の「汗光る」がいくぶん即き過ぎていて句柄をこぢんまりさせているようだ。季語を離して使ったらどうだろうか。
評:(弥生)最近はイケメンの車夫を置いている所も有るようで、汗も清々しく見えますね。


11  身の丈の少し縮んで茄子の花    撫 子

◎雛乃・和子
〇弥生・洋子・登志子・珠子・美佐子
評:(雛乃) この内容は最近よく目にしますが、「茄子の花」の取り合わせが、巧みです。
評:(弥生)茄子の花は咲いたものすべ実がなるそうですね。身の丈の縮みと関連できませんが、身の丈の縮みは、身をもって感じる年齢でしてある意味共感です。
評:(登志子)下を向いて咲いている茄子の花が何となくあっています。
評:(珠子)茄子の花と身長は全く関係ないのですが、その関係なさになぜか引き付けられました。これぐらいとんだほうが潔くていい句になるような気がします。「親の意見と茄子の花には無駄はない」と言われますが、やはりですね、たっぷりと肥料をやらねばならないのです。水も必要です。親の意見もそれなりのモノがあってこそですね。


12  風鈴や一人ぼっちは我もまた    弥 生

評:(珠子)え・・・? 弥生さんのこととは思えない。所詮こういう気持ちは他人にはわかってもらえないのですヨ。


13  明易しミント微かにホテルマン   美佐子

◎邦夫
〇雅子・和子・珠子
評:(邦夫)早朝、フロントかロビーで対話をしたホテルマンから、微かにミントの香りが漂ってきてなんとなく奥ゆかしく感じたのだろう。私は使ったことがないが、ミントやレモンの香りのするマウス・フレッシュナーというものがあって、身嗜みとして人に会う前や食事の後などに用いるという。「ミント微かに」がいくぶん曖昧な表現ではある。
評:(珠子)季語との関係で、ちょっと飲み込みにくい状況でもありますが、句材を見つける目はフレッシュでなければならない!
評:(雅子)ちょっと洒落たホテルでの朝食、ミントの香りのホテルマンが爽やかさを運ぶ。早起きしたんだろうなあ。


14  走り根も瘤も涼しき盆の松     雅 子

◎富美子・弥生・珠子
○邦夫・登志子・美佐子
評;(弥生)5月に世界盆栽大会がありましたが、近頃は外国の人に人気があるようです。鑑賞の仕方はまず、根のところのようです。走り根と瘤、素晴らしいものは涼しげなのでしょうね。
評:(富美子)盆栽の良さはまだ理解できませんが、(大きくなりたいでしょうにと思ってしまいます)、これだけブームになっているのですから、奥深いものがあるのでしょう。
評:(珠子)毎年、市の文化祭には立派な盆栽が展示されます。その日に合わせて紅葉し・実をつけた盆栽の数々にはため息がでるほどですが、あの盆のような平たい鉢で、両手に載るほどの土で、無理やり育つ何十年ものの樹々をかわいそうにとも思ってしまいます。(毎日毎日優しい声をかけられて育ってはいるのでしょうが)それを「涼しき」と捉えた目がいいなあと思います。
評:(邦夫)上五・中七はうまく言っていると思う。「盆の松」は、盆栽の松ということで、こういう言い方があると思っていたが、盆梅はあっても盆松はないようだ。中国では盆竹もあるようだが。
評:(登志子)走り根があり瘤もある盆栽に涼しさを感じさせるほど立派な松なのでしょう。


15  追伸に家族の誕生雲の峰      洋 子

○邦夫
評:(邦夫)この頃、手紙を書くことがめっきり減った。以前は、何枚も便せんを揉みすてながら、ようやく書き終えた手紙を読み直し、書き忘れたことや添え書きにしたほうがよいと思われることを「追伸」「二伸」「追って」などとして書き加えたものである。
 小さな家族が増えたことを、主文の中に書かず追伸として書くのも一つの心遣いというものだろう。「家族」は、長男、長女などというのもあるし、「家族の誕生」は「父になりぬと」「子が生まれしと」などというのもある。実際に手紙の中に書く表現と十七文字の俳句の中で書く表現が違うことはいうまでもない。


16  薫風や意味の分からぬ走り書き   富美子


17  薫風や靴紐かたく一万歩      喜和子

〇和子・青嵐・洋子
評:(青嵐)最近は頓に足腰が弱ってしまい、掲句など拝見すると羨ましくなります。一応登山靴は磨いて有りますが恐らく履く機会はないであろう。


18  大空を泳ぐ海豚や太宰の忌     雛 乃

◎撫子
〇雅子
評:(撫子)イルカと太宰という取合せが新鮮です。
評:(雅子)空に現れた海豚の明るさ、雄大さ、その姿を連想させる真っ白な雲と季語の取り合わせがいい。


19  下町や金髪のいて神輿揉む     和 子

○邦夫・喜和子・青嵐
評:(青嵐)10年程前になると思うが浅草三社祭に行った折、茶髪であったが勇ましい神輿担ぎの様子を詠んだ覚えがある。
評:(邦夫)一時期、東京の、特に下町ではあちこちで大小の祭りが見られる。そこには多くの外国人も訪れて、一緒に神輿を担いだり、道具や飾り物に並々ならぬ興味関心を示したりする。神輿を揉んでいる群の中に金髪の男女がいても、もはや違和感を感じなくなっている。そして観客も微笑ましいものとして、好感をもって見ているのだ。


20  アヤメ田や白無垢が行く手漕ぎ舟  弥 生

○邦夫・喜和子・富美子
評:十二橋あたりのイベントでしょうか。爽やかな景ですね。
評:(邦夫)五月の下旬から一ヶ月間、水郷潮来あやめ園であやめ祭が開催される。昭和30年代前半まで、水郷では日常の交通手段として「櫓舟」が利用され、嫁入りのときもこの舟に乗って、花嫁は対岸で待つ婿のもとへ行った。現在もあやめ祭の期間中、かつて見られた情緒豊かな嫁入りの様子を前川で本物の花嫁さんが再現する。掲句は、その光景を鮮やかに描いて見せている。細かく言えば、いくつか推敲点がありそうだ。たとえば「アヤメ田や」は「花あやめ」、「が行く」は「乗せて」などである。


21  菖蒲田や写生する人覗く人     撫 子

〇喜和子


22  屋上の庭園梅雨を引き寄せる    登志子

〇雛乃・撫子・美佐子
評:(撫子)今年は雨の少ない梅雨、屋上庭園は水を欲しがっているのでしょう。
評:(雛乃) 最近、都会のビルや大病院の屋上に田圃や庭園を見かけるようになりました。私がお世話になっている病院の屋上にも庭園が造られ、患者はもちろん医者や看護師もそこで安らぎをえていました。庭園が梅雨を引き寄せるという発想が面白い。


23  花柄のアロハ饒舌なジャズピアノ  邦 夫

〇喜和子・和子


24  梅徒長枝どっとはみ出す旧街道   青 嵐

〇美佐子
評:(珠子)梅の徒長枝はどこでも目立ちます。趣のある旧街道でしたらなおさらです。我が家の失敗はアジサイ。ついつい甘い剪定を繰り返したため、背高のっぽのアジサイになって花を見上げる形です。今更低い形にできるのでしょうか?


25  鯉避ける鯉の曲線梅雨に入る    珠 子

◎喜和子・美佐子
〇雅子・撫子
評:(美佐子)大きさに触れていないですが、大きな鯉を想像しました。季語もあっていると思います。惹かれる句です。
評:(雅子)憂鬱な梅雨の季節も鯉の描く模様に癒される。
評:(撫子)混みあっても争うことの無い鯉の様子がよく表現されていると思います。


26  ダウン症を隠さずかぶる登山帽   美佐子

評:(雛乃) この句を読んで、ドキッとしてしまいました。直接的な言葉が使われているからだと思います。盲目の方を読むとき、直接的に「盲目」とは言いません。「白杖」などの物を使ってその方の強さを表現しています。作者は、ダウン症の方の逞しさを読みたかったのでしょうが「ダウン症を隠さず被る」と書かれると、「隠すのがあたりまえなのに、隠さずに」と、とることもできてしまうと思います。
評:(珠子)17文字しかないのですから、こういう句材はとても難しいということでしょう。作者は障がい者の施設に30年ちかく勤めていたのを知っていますので、むろん、応援の目で表現したかったということはわかりますが。
 
 

花林檎句会吟行について

 投稿者:こがめ  投稿日:2017年 6月18日(日)14時58分55秒
  6月24日(第四土曜日)

吟行場所 大宮盆栽村 大宮盆栽美術館等

次の電車に乗ります

東武野田線(東武アーバンパークライン)

鎌ヶ谷発9:18→柏9:30着(一番前に乗ってください)
             (四番線着)
柏発 9:41→大宮公園 10:45着
(一番線発)

7月2日(第一日曜日)の吟行は計画しません。

7月22日(第四土曜日)
千葉市都市緑化植物園を予定しています。

※ 吟行場所を教えてください。


 

155回6月金曜句会投句一覧

 投稿者:珠子  投稿日:2017年 6月13日(火)10時04分13秒
編集済
  6月金曜句会

選句をお願いいたします。
6月20日(火)選句締め切り
  ◎1 〇4

1  暗殺の小部屋たっぷり夏日射し
2  濃墨の古代文字書く水団扇
3  冷や酒を一杯海馬がまた縮む
4  かぐや姫居るかも知れぬ今年竹
5  白無垢の泰山木の一花あり
6  もくもくと茂みゆく青嶺重なりて
7  四阿を囲む四葩や君の逝く
8  千枚田植えてあまねく入日影
9  乳含む赤子の汗や通り雨
10 褐色の車夫の筋肉汗光る
11 身の丈の少し縮んで茄子の花
12 風鈴や一人ぼっちは我もまた
13 明易しミント微かにホテルマン
14 走り根も瘤も涼しき盆の松
15 追伸に家族の誕生雲の峰
16 薫風や意味の分からぬ走り書き
17 薫風や靴紐かたく一万歩
18 大空を泳ぐ海豚や太宰の忌
19 下町や金髪のいて神輿揉む
20 アヤメ田や白無垢が行く手漕ぎ舟
21 菖蒲田や写生する人覗く人
22 屋上の庭園梅雨を引き寄せる
23 花柄のアロハ饒舌なジャズピアノ
24 梅徒長枝どっとはみ出す旧街道
25 鯉避ける鯉の曲線梅雨に入る
26 ダウン症を隠さずかぶる登山帽


PCを買い換えて戸惑うことは多々ありますが、
今気づいたのが「単語登録」をすべて登録しなおさなければならないということ。
たとえば、
かこか と入力すれば (火)
かこひ と入れれば (雛乃)
と出てくるように登録していましたので。

 

6月句会案内

 投稿者:珠子  投稿日:2017年 5月30日(火)21時43分42秒
  6月 4日(日)  吟行 向島百花園
6月 9日(金)  花林檎俳句会投句締切
            兼題「汗」
         金曜句会投句締切
6月13日(火)  花林檎俳句会
6月17日(土)  麦船橋句会 東部公民館(津田沼)
6月24日(土)  吟行予定
 

花林檎句会吟行

 投稿者:こがめ  投稿日:2017年 5月30日(火)21時15分27秒
  6月4日(第一日曜日)

場所 向島百花園

集合場所 向島百花園の入口

集合時刻 10時

6月24日(第四土曜日)
未定

吟行場所の紹介をお願いします。

参加する方は 奥山か村田にご連絡ください。

http

 

154回金曜句会選句一覧

 投稿者:珠子  投稿日:2017年 5月23日(火)19時45分27秒
編集済
  選句をお届けします。例によって見直ししておりませんので、間違いがありましたらお知らせください。
今日、90億円をかけて3月末オープンの「ゆいの森あらかわ」に行ってきたのですが、まあすばらしい。
床はすべて木。ホールの椅子も幅広で座った隣に鞄がおけるほど。
図書館の俳句コーナーだけで我が家ぐらいのスペース。東京都はホントお金持ちです。


1  青嵐麓の家の満艦飾          邦 夫


2  福の文字百織り込みし夏の帯      喜和子

◎青嵐・弥生
○登志子
評:(弥生)百も福の字を織り込むって目出度いことが有ったのでしょうね。オーダーメイドの帯にも感激。
評:(青嵐)一寸珍しい句材ですね。勿論小生は見たことが有りませんが何か神仏に関わるものでしょうか?素敵な帯でしょうね。
評:(登志子)細かく福の字を織り込んだ夏帯 色々と想像してしまいます。涼しげな色合いなのでしょう。


3  水底の小石きらめく聖五月       撫 子

○邦夫・和子・洋子・雅子
評:(雅子)素直に春の到来を詠っていて、すっきりする。
評:(洋子)水の澄んでる川でしょう、水底の小石がきらめいてとても美しい。清々しく初夏を感じる句、季語がぴったりと思います
評:(和子) すがすがしさを感じます。自分まで清められるような。
評:(邦夫)カトリックで五月を「マリアの月」とか「聖母月」と呼ぶことから「聖五月」という呼び名が俳句でもつかわれるようになってきたという。「水底の小石きらめく」が明るい爽やかな「聖五月」の季節感と合っていると思う。


4  薫風や新人の語尾細くなる       登志子

○和子・富美子・喜和子・雛乃・珠子
評:(雛乃) 張り切って入社した新人も、風薫る頃には疲れが出てきて、語尾もはっきりしなくなるということでしょうね。若者には、気概をもって働くことを望みます。しかし、過労自殺なんて絶対選ばないでほしい。
評:(喜和子)まだ自信がないのかな。先輩に注意されているのかな。活躍して欲しいと願っているのだ。
評:(富美子)街には、黒のスーツ姿の、新人たちが同じような大きなバッグを肩にかたまっているのを見ます。溌剌とも見えないのはどうしてでしょうかね。名刺交換などでの場面でしょうか。はきはきとと、研修では教育されたでしょうが、そこは新人、語尾が消え入りそうになったのでしょう。
評:(和子) 身内に社会人一年生がいてつい気になり、聞かなくても良いことまで、嫁さんに聞いている自分がいて呆れています。下五の「細くなる」細くなりますか、心配です。
評:(珠子)がんばれ~!自分の新卒時代のシゴトを思うともう恥ずかしくて大きな穴を掘りたくなります。ド田舎からぬぼっと出てきて・何も知らなくて。みなさん、よく我慢してくださいました。感謝感謝です。


5  磨かれし廊下に映る新樹かな      弥 生

○撫子・富美子
評:(富美子)先日、府中の尋常高等小学校の建物に行ってきました。木の廊下は今でもピカピカ。糠袋でクラス競争で磨いたことを思い出しました。そして、さわやかな新樹もその通り。薫風が吹き抜けたことでしょう。
評:(撫子)古い寺の長い廊下、鳥の声が聞こえてくるようです。


6  リハビリや若葉風吹き癒近し      洋 子

評:(珠子)若葉風で切って、そろそろ治る病気のことだけ言えばいいと思います。リハビリと癒えと両方入れるのは無理です。


7  帯結ぶ母を手伝いクレマチス    雅 子

◎登志子
評:(登志子)帯を結ぶのも苦労なお歳にんなられたのでしょうか、着物はクレマチスのような薄い紫だと想像しました。


8  薫風の抜けて廃校生き返る       富美子

◎雅子
○登志子
評:(雅子)廃校に尋ね来て思いがいろいろめぐってきたのでしょうか。爽やかで温かい春の風に包まれて思い出の中の学校が、そして自分の思い出がよみがえってきた。「生き返る」の中に思いがたくさん込められている。
評:(登志子)閉め切っていた校舎を開け放して爽やかな風を入れると 生徒が登校してくるような空気の臭いがするようです。


9  繰り返す見栄えのしない更衣      和 子

評:(珠子)季節の変わり目もあいまいですし、今はいつ何を着てもヘンじゃない時代です。変化はつけなくてもネ、いいのです。好きなもの着やすいものを着ればいいのですよ。


10  新緑や人の貌して猿(ましら)舞う  雛 乃

○洋子・喜和子・美佐子
評:(喜和子)踊っている景が浮かんできます。実際に見てみたいです。


11  仲間集う声とりあえず生ビール     青 嵐

評:(珠子)日本中どこの居酒屋でもこの景が繰り返されています。平和でありますように。共謀罪などなくなりますように。


12  尖塔の空より日照雨生ビール      珠 子


13  大胆に脱ぎ独り居の青簾        富美子

◎雛乃
○登志子・青嵐・撫子・弥生・美佐子
評:(雛乃)私の生活を覗かれているよう。でも、「独り居」の醍醐味であります。かな?
評:(弥生)すごく分かります。マンションだとなおの事。
評:(撫子)私誰かに見られたのかしらと思いました。ユーモアのある句です。
評:(青嵐)随分と思い切った句材ですね。でも良ーくわかります。これからの季節、気を付けましょう。
評:(登志子)若い人と中高年ではイメージが大分違いますがここでは後者ですね。


14  ジャケットのボタンはずして若葉風 雅  子

評:(珠子)釦外すのと若葉風は付きすぎですね。


15  岩手切炭となる木に若葉雨      美佐子

○登志子・富美子
評:(富美子)炭焼きに凝った時期がありました。鎌ヶ谷では梨の剪定枝を炭にしました。岩手切炭は良質の切炭。高いですが。バーベキューには安いものを買ってしまいます。どの位で伐られるのでしょうね。
評:(登志子)炭と言えば備長炭しか知りませんでした。岩手切炭も上等な炭なのですね。その炭となる大事な木の山はさぞ美しい事とおもいます。
評:(邦夫)近年、一般家庭で木炭を使わなくなってきた。それでも産地では楢や櫟の木を育て季節になると炭焼きをして出荷しているのだろう。掲句は、広葉樹林の美しい若葉を見ながら、郷土のブランド商品である切炭となる日を思い描いているのだ。


16  太鼓打つ漢の白足袋楠若葉     雛 乃

◎和子・撫子・洋子
○邦夫・珠子
評;(洋子)白足袋と楠若葉の色の対比美しい、太鼓うつ動作が見え勢いが響いてきます。無駄のない上手い句。
評:(撫子)太鼓の力強い音が腹に響いてくるようです。景がよく見え色彩も鮮やかに浮かんできます。
評:(和子) この場面を想像しただけでいい感じ、白足袋と楠若葉でぐーときました。
評:(邦夫)季節感のある佳句である。中七の字余りは気になる。「禰宜」などでもよいと思うが。また、「漢」は俳句でしばしば読みも意味も「男」として使われるが、わたしは好まない。好漢、巨漢などの用例があるが、酔漢・悪漢・暴漢・怪漢・痴漢・冷血漢・門外漢・無頼漢…など好ましくない用例も多い。
評:(珠子)字余りがどうしても気になります。景が変わってしまっても「禰宜」の方がいいと思います。太鼓・白足袋・若葉の取り合わせには惹かれます。


17  心地好き風連れてくる青簾       和 子

○邦夫・弥生
評:(弥生)簾を通して心地よい風が入ってくる。簾が連れて来るかのように。良いですね。
評:(邦夫)青簾は見た目にも涼しいのだが、軒に掛けた途端に涼風が来たりすると好い季節にいるという実感が湧く。青簾が涼風を連れてきたかのように思われるのだ。


18  湯上りの珈琲牛乳五月かな       登志子

○青嵐・弥生・雅子
評:(雅子)先日、田舎の温泉に行きましたら、さすがに番台はないけれど湯上りの珈琲牛乳のケースがあり、子供ばかりか年配のおばあさん達が美味しそうにワイワイ飲んでいました。季語がなぜか合っている。
評:(弥生)銭湯に通っていたころの懐かしさが蘇りますね。五月が利いてます。
評:(青嵐)懐かしいですね。コーヒー牛乳が飲みたくて内風呂を嫌って銭湯に仲間と連れだって行ったものだ。入墨をした漢に奢って貰ったこともあった。


19  皺くちゃなハンカチがでるランドセル  撫子

◎喜和子・美佐子
○和子・富美子・雅子・雛乃・珠子
評:(美佐子)元気いっぱいの子供の様子が、とてもよく伝わります。
評:(喜和子)子どもの様子の切り取り方がほほえましい。くすっと笑ってしまいました。
評:(富美子)ランドセルからはハンカチどころか、答案やらお知らせやら、献立表やら、次々と出てきます。あーあ。
評:(雛乃)いましたいました、こういう可愛い子。
評:(和子) 可愛いなあーランドセルを背負つている時期が一番いい。親に出さない答案用紙、ほかもろもろ入っていたり。
評:(雅子)ハンカチの季語の使い方がおもしろい。すっかり学校に慣れて緊張感のなくなったやんちゃな一年生が生き生きと感じる。
評:(珠子)多分、大人になってもどこかにこういう部分を残しているのです。


20  母の日やメッセージカードの太き文字  洋子

○撫子
評:(撫子)息子さんからのプレゼントでしょう。喜びが伝わってきます。
評:(珠子)「太き文字」がいいですね。


21  煎餅やの醤油の香り街薄暑       弥 生

○邦夫・青嵐・雛乃
評:(雛乃)芳ばしい醤油の香。町は、もう夏ですね。
評:(青嵐)醤油の香。堪らないですね。夏ともなれば明け放れた店奥からの匂い・・・・。「煎餅や」は「煎餅屋」が良いと思いますが。
評:(邦夫)薄暑の街を歩いていると、路地の一角で醤油の匂いを感じた。注意して見るとそこは煎餅屋だったのだ。似たような状況を詠んだ〈生醤油の匂ひて佃島薄暑 今泉貞鳳〉がある。 昔、NHKテレビ「お笑い三人組」に出演していた一龍斉貞鳳氏である。いずれの句も、薄暑を
快いものととらえていると思う。初夏の少し暑さを感じるようになった時分で、一年中で最もよい気候といえる。今日、外出からの帰途、バス停から歩いて帰るとき、辺りの若葉を戦がせてまことに気分の良い風が吹いていた。額の汗ばむまさに薄暑だと思った。家に帰ってPCに向かったら額はおろか体中に汗が噴き出し、温度計を見たら31℃である。五月下旬はもう盛夏なのだと思った。


22  奈良井宿軒に顔出す燕の子       喜和子

○洋子
評;(洋子)奈良井宿少し薄暗い軒に燕の子が顔を出し黄色い嘴で親燕の持って来る餌を待っている。あまり多くの事を言っていないのですが情景が見えます。


23  夜の新樹屋号呼び合う集会所      邦 夫

◎富美子・珠子
○青嵐・撫子:喜和子・雅子・美佐子
評:(富美子)浦安に初めて赴任した時、親たちはみんな屋号で呼び合っていて驚きました。まだ、ディズニーランドが出来る前のベカ船の時代です。言葉はやや乱暴に聞こえますが、温かく思いやりのある町でした。こういう所が残っているとほっとしますね。
評:(珠子)街をちょっと離れるとこういう地域はたくさんあると思います。老齢化している中に代替わりの中年がほつほつ・・・。代が替わるのは息子が60に近づくころではないでしょうか。
評:(撫子)農作業の忙しくなる季節、集会も夜でないと中々集まれないのでしょう。季語の斡旋が的確です。
評:(青嵐)母の、父の里に帰るとやはり屋号ですね。母=南(部落では一番南に在る)、父=大工(京都の宮大工の家系)名前の前に屋号を付けて呼ばれる。一瞬亡くなった祖父母を思い出す。
評:(喜和子)田舎に帰ると直ぐに訛ったり、方言が出てきます。屋号で何処の方か思い出します。実家にも屋号があり兄はその屋号の一部が名前になっています。楽しい会合が浮かんできます。
評:(雅子)新緑燃える遠い故郷の寄り合い?でも思い出すのでしょうか。


24  ラーメン食うだけの行列薄暑光     珠 子

○邦夫・洋子・弥生・美佐子
評:(弥生)日本人は並ぶのが好きですね。ラーメンの好きでない自分は「たかがラーメンで」と思いますが。薄暑光がいいですね。
評;(洋子)評判のラーメン屋列に並んで長時間待っている。それでも食べたい「食うだけの行列」に映像が見えて来ます
評:(邦夫)行列は、おおむね「…だけの行列」なのだ。たかがラーメンを食うためだけに長い列の後ろにつく。「自」の句ならば、それほどまでして食べたい(名代の、超旨の)ラーメンである。「他」の句であれば、御苦労なことだと多少揶揄の気持ちが入るかも知れない。前者ならば薄暑は快の部類に入り、後者ならば不快の部類に入るだろうか。季節感もいろいろに感じられるのだ。


25  夕映えや子が耕耘機母補植       青 嵐

評:(珠子)中年の息子と老齢の母ですね。日本全国に見られる景でしょう。「捕植」から田植えかなと思ったのですが、田植機ではなく耕耘機なのでどうなのかなあ・・と、季語がはっきりしないのがすっきりしません。


26  本籍地は渋民イオン燕の子        美佐子

◎邦夫
○和子・喜和子・雛乃・珠子
評:(邦夫)TVで燕の子育ての話題が放映されていたが、人間の出入りの多いところはカラスなどの天敵が近寄らないから巣作りに好適な場所なのだそうだ。イオンの店先は、燕が安心して子育てのできる場所なのだろう。今育ちつつある燕の子にとってイオンが本籍だというとらえ方がおもしろい。「本籍地」と「本籍」を厳密に区別して用いなくてもよいと思うが、「本籍は渋民イオン」のほうがリズムがよい。少しこだわった物言いをすると、本籍は、戸籍に記載される人が任意に定める、日本国内のいずれかの「場所」のことで皇居でも歌舞伎座でもよい。戸籍の「本籍」の欄に記載するときにはその場所を示す「所在地表示」を用いる。本籍地を県名や市町村名、所在地表示でいうことが多いので、「本籍」と「本籍地」はニュアンスの違いがあると言えば言える。要はどちらでもよいということなので、掲句は、そのままでも十分だし、五七五にこだわるなら一字削るがよいのだ。
評:(和子)燕の子もいろんな場所でみますが、そうですか渋民ですか。今頃の渋民はいいでしょうね。
評:(喜和子)テレビで燕の子の様子を放映していました。鎌ヶ谷駅の改札通路にも燕の巣を作っていたような。今年はどうかな。
評:(雛乃)先日岩手におじゃました折り、この「イオンtown」を見て参りました。
評:(珠子)確かに「本籍は渋民イオン」がいいですね。字余りは粘って粘って解消しましょう~!
 

154回5月金曜句会投句一覧

 投稿者:珠子  投稿日:2017年 5月15日(月)21時45分2秒
編集済
  一番いい季節なのですが寒暖の差が堪えますね。選句をお願いいたします。

5月22日(月)  選句締切
◎1 ○4

1  青嵐麓の家の満艦飾
2  福の文字百織り込みし夏の帯
3  水底の小石きらめく聖五月
4  薫風や新人の語尾細くなる
5  磨かれし廊下に映る新樹かな
6  リハビリや若葉風吹き癒近し
7  帯結ぶ母を手伝いクレマチス
8  薫風の抜けて廃校生き返る
9  繰り返す見栄えのしない更衣
10 新緑や人の貌して猿(ましら)舞う
11 仲間集う声とりあえず生ビール
12 尖塔の空より日照雨生ビール
13 大胆に脱ぎ独り居の青簾
14 ジャケットのボタンはずして若葉風
15 岩手切炭となる木に若葉雨
16 太鼓打つ漢の白足袋楠若葉
17 心地好き風連れてくる青簾
18 湯上りの珈琲牛乳五月かな
19 皺くちゃなハンカチがでるランドセル
20 母の日やメッセージカードの太き文字
21 煎餅やの醤油の香り街薄暑
22 奈良井宿軒に顔出す燕の子
23 夜の新樹屋号呼び合う集会所
24 ラーメン食うだけの行列薄暑光
25 夕映えや子が耕耘機母補植
26 本籍地は渋民イオン燕の子
 

5月の句会案内

 投稿者:珠子  投稿日:2017年 5月 2日(火)09時44分5秒
  5月 5日(金) 花林檎俳句会投句締切
        兼題「苺」
5月 7日(日) 吟行 谷津ばら園 10時集合
5月 9日(火) 花林檎俳句会
5月12日(金) 金曜句会投句締切
5月20日(土) 麦船橋句会  東部公民館(津田沼)
 

花林檎句会吟行

 投稿者:こがめ  投稿日:2017年 4月30日(日)23時35分35秒
  吟行日 5月7日(第一日曜日)

吟行場所 谷津バラ園 干潟近辺

集合時刻 10時

集合場所 谷津バラ園の入口

句会場所は未定

 

153回選句発表

 投稿者:珠子  投稿日:2017年 4月25日(火)09時56分52秒
  寒暖の差はありますが、一番いい季節ですね。
この季節が長いとありがたいのですが、夏はすぐそこで足踏みをして待っているのでしょう。
選句をお楽しみください。


1  体内の紐の緩みや目借時            撫  子

○美佐子・洋子・登志子・青嵐
評:(登志子)体内の紐とは筋肉の事?などと思いながら頂きました 今時昼食後など横になりたくなる事があります。
評:(邦夫)言わんとする事を推し量ることはできるのだが、「体内の紐の緩み」が比喩としてぴったりこないので、もっといろいろ考案してみたいところだ。


2  潮騒の軒端一畝葱の花              邦  夫

○美佐子・雛乃・洋子・登志子・青嵐
評:(登志子)家の庭先の畑の葱畑。種をとるために一畝花を咲かせたのかなと思いましたが…(葱の事はよく解からないので想像です) 長閑な景です。
評:(雛乃) 半農半漁の村の景色でしょうか?


3  自販機の吸い込む紙幣桜まじ        洋  子

◎雛乃
○雅子
評:(雛乃) 海辺の町での、一句ですね。何処からともなく風が桜を運んで、、。
評:(雅子)暖かい風に桜も誘われているような穏やかさの中にあって、一転自販機の紙幣を吸い込むという、何とも言えない無機質な情景を持ってきました。皮肉な取り合わせに作者の思いがあるのでしょう。


4  デザートは桜のアイス花の宿        登志子

○喜和子
評:(喜和子)桜の季節になると「桜・・・」というネームの商品が多くなります。「花の宿」だったら猶更ですね。天気のよい日だったのかな。「桜アイス」をいたただくのだから。


5  讃美歌の一筋となり春の海      雅  子

○富美子・洋子
評:(富美子)鎮魂の讃美歌でしょうか。一筋がとなるが、声の状態とも思いの結束ともとれます。


6  自転車の影走り行く春の池          喜和子

○弥生
評:(弥生)颯爽としていて春の浮き浮きした心情が見えます。


7  牡丹咲く俄仕立ての茶話の席      和  子

○雛乃・雅子・青嵐
評:(雅子)近所の仲間が集まって牡丹が咲いたのをきっかけに食べて飲んで、おしゃべりをして…。日常生活の幸せが聞こえてくる。
評:(雛乃) お庭の牡丹が咲いたのですね。思い立って茶席を設え、友を誘う。気持ちの伝わる句です。


8  夕暮れにまた一つ落つ椿かな        弥  生

評:(邦夫)「落つ」は終止形なので「椿かな」に続いていかない。「落つる」が正しいのだが字余りがうるさい。「夕暮れに」の説明もなんとかしたい。ここはたとえば、また一つ椿が落ちて日が暮れるのように言うとよいかもしれない。


9  雨匂う四月の庭の三輪車        雛  乃

○珠子・青嵐・撫子
評:(珠子)言葉(材料)が多すぎの感じがありますが、捨てがたい静かな雰囲気があります。中七の整理をしたらよくなると思うのですが。(私なら「庭」を捨てますが。)
評:(邦夫)まだ暗いうちに起き出して窓を開けると、やわらかな雨の音、何やらあたたかい匂い、そんな春の雨が好きで何度も句にしたことがある。春の雨には確かに春の匂いがあるのだ。「四月の庭」という括り方は性急な感じがしないでもないが。


10  乾ききる新宿の空啄木忌            富美子

◎和子・雅子・撫子
○洋子・登志子
評:(雅子)理屈ではなく、「乾ききる、新宿、啄木」の3語につかまってしまいました。きっと、どこかで同じように詠んでいる人もあるでしょうが、こういうすっきりとした句に惹かれます。
評(登志子)新宿の空も街も乾ききっていると感じたことと啄木の感情豊かな詩との対比でしょうか。
評:(和子)都会の空上手い表現だなあと、感心しました。


11  山鳥の隠れ切らざる尾羽かな    美佐子


12  落椿咲く椿より多となりし          青  嵐


13  野良猫の牙剥く欠伸風光る          珠  子

◎邦夫・美佐子
○喜和子・弥生・撫子
評:(美佐子)中七の野生と気候の緩みとの組み合わせが凄いと思います。
評:(邦夫)春になってだんだん陽光が強くなってきた日中、あたりにやわらかな風が吹き渡っている。そんなに中で猫が欠伸をしている。のんびりした平和な光景だが、歯を剥き出して口を開けている猫を見て、一瞬どきっとしたのだろう。「野良猫の牙剥く欠伸」の表現は、本来食肉類である動物の本性を見たようで、陰影のある立体的な句に仕上げていると思う。
評:(喜和子)野良猫に対して愛しくみている景が浮かんできます。「風光る」から感じました。
評:(弥生)猫の欠伸のけだるさと風光るが対照的でいいです。


14  指立てて愁う御仏木の芽時          邦  夫

◎登志子
○美佐子・雛乃・弥生・富美子・珠子
評:(登志子)木々が芽吹く気持ちの良い季節がやって来たのに 現実は如来さまが今の世を愁いているようです。
評:すぐに浮かぶのが広隆寺の弥勒菩薩ですね。愁うことが、だんだん増えてきている世の中。愁いを受け止めて欲しいです。
評:(雛乃) 弥勒菩薩ですね。
評:(弥生)御仏は何を愁いてるのかしら。昨今の社会に対してかな。
評:(珠子)よくありそうな句ではありますが、季語がやさしくて雰囲気が出ています。きな臭いこの世の中をどう見ていらっしゃるのでしょうか。時代は繰り返すと憂いていらっしゃるのでしょうか。ただただ憂うだけなのでしょうか。


15  潮風に髪の湿りや春愁い            撫  子

○弥生


16  風光るなかなか出せぬピアニシッモ  弥  生

評:(珠子)中七が詩的な言葉ではないのが少し残念。ほかの言葉がありそうな気がします。これは歌のPPなのか楽器のPP(ピアニッシモ)なのかわかりませんが、「風光る」から楽器なのかと思いました。私は声量にまかせて歌う方が楽でPPはうまく出せず、「できるだけ丁寧に歌う」ということだけにしています。私の歌の先生は、華奢でパワフルな歌を歌う方ではないのですが、PPはとても上手。単語ごとに抑揚をきっちり分析し、日本語の言葉の抑揚と音の流れが合わないところはどう歌えばなめらかに聞こえるかを考えて歌います。音の隅々まで澄んで美しいのはそういう細かい努力をされているからでしょうね。PPを制しないものはプロとはいえないのでしょう。


17  長命の家系のふたり燕来る          珠  子


18  社会人早や二週目に花は葉に       和  子

○喜和子・雅子
評:(雅子)共感します。気が付けばそうなんですね。
評:(喜和子)新社会人の成長を願っているのだろうか。それとも日にちの早さと忙しさかな。


19  ビル風や地下に駆け込む春ショール  喜和子


20  遮断機の下りてふくらむ春の闇  雅  子

◎洋子
○邦夫・美佐子・和子・珠子
評:(和子) ほんの一瞬なのですが、いろんなことを考えますよね。
評:(邦夫)遮断機が下りて春の闇がふくらむ…というのは、心象風景と言うべきもので、何らかのイメージをもつことができた読者のみが共感する。意味的な理解には自信がもてないが、雰囲気が出ていて惹かれるものがあると思う。
評:(珠子)「ふくらむ」はいい意味の独断でしょう。ギリギリの線ではありますが・・・。


21  春場所や負傷負とせず稀勢連覇      青  嵐

○喜和子
評:(喜和子)ちょっとうるっときました。


22  黄砂降るハローワークに乳母車    美佐子

◎富美子・青嵐
○邦夫・和子・登志子・珠子・雅子・撫子
評:(富美子)どういう事情かわかりませんが、現代の一面なのでしょうね。
評:(登志子)現代は子供ができてもキャリアを活かしたい女性 働かなければ生活出来ない女性 働くママは当たり前の時代ですね。保育園をどうにかしないとママ達疲れています。黄砂が虚しさを感じさせます。
評:(和子) 働く女性が増えてる現在、職探しのお母さんもいるでしょうから、乳母車も珍しくもないことかも。
評:(邦夫)モンゴルや中国北部の黄土地帯で、春の吹き荒れる季節風によって大量の黄色い砂塵が空高く舞い上がり、日本にも飛来する。空は黄褐色に曇り太陽光も翳るようになる。掲句は、
黄砂と「ハローワークに乳母車」という意外性のある取り合わせ、演出をして、詩的効果を挙げていると思う。
評:(珠子)どんなに女性の地位向上が叫ばれても、家庭をもって働く女性は大変です。我が家のお嫁さんの経験からしても、「ハローワークに乳母車」はあり得ます。子どもを抱えて簡単にできる仕事なんてありえないのですが、いい仕事に巡り合えますようにと思わずにはいられません。私は「働く女性を応援する」気持ちはいつも強く持ち続けています。ムカシを思い出したくないほど仕事&子育ては大変でしたから。
評:(雅子)異動の多い春先に未だ職を求めている若きシングルマザー(勝手に想像)に黄砂という容赦もない季語がかぶさる。


23  どの木とも知れず降り来る花の私語  富美子

○撫子


24  花万朶しばらく口の開いたまま  雛 乃


25  橋の名は桜・言問花吹雪            登志子

◎喜和子・弥生・珠子
○邦夫・雛乃・和子・富美子
評:(珠子)桜どき・花火どきに行ったことはありませんが、隅田川・橋・墨堤のようすは想像はできます。俳句にしにくいことを「橋の名はさくら」とズバリともって来たのがいいと思いました。思い切りは必要ですねえ。うだうだだらだらと時間をかけて作る私のハンセイ点です。
評:(弥生)桜橋に花吹雪。とてもきれいな景色いですね。
評:(喜和子)桜並木の長さを感じます。「橋の名」が二つでてくることから感じます。
評:(和子)橋がいっぱいありますよね、桜の時期はすごい花吹雪でしょうね。
評:(雛乃) 何となく江戸風流を感じます。
評:(邦夫)桜橋から吾妻橋にかけて、両岸の隅田公園や左岸の墨堤に合わせて約千本の桜が植えられている。桜が満開となりやがて散り始める頃に隅田公園の桜のトンネルを歩くと、まさに花吹雪の中をゆくことになる。また、水上の船や対岸から墨堤の桜を見ると、川風に乗って散りしきる花を広範囲に亘って眺められる。掲句は、「さくらばし」から「ことといばし」まで散り急ぐ桜を惜しみつつ歩いているのだろう。二つの橋とその周辺(背景)の花吹雪という広い景をパン・フォーカスで撮影した写真のように見えるが、主題を決めて長焦点レンズで撮影したような絵にしたいとも思う。
評:(富美子)墨提の桜は見事ですよね。言問団子食べてきましたか?


26  街中に残る銭湯風光る              洋 子

○邦夫・和子
評:(和子)この間飛鳥山」に桜見にゆき、洋子さんの若いころ住んでいたという銭湯を見つけ、ビルとビルの間に昔のまま残っていると、驚いていました。
評:(邦夫)時代が昭和から平成になって30年近く経過している。その間街は変貌して、コンクリートの高層建築が増えてきた。その一角に古い造りの銭湯が残っている。煙突はまだあるが、かなり前から煙を出さなくなっている。地域の人々に愛されて営業を続ける風呂屋とその周辺には下町の雰囲気が残っているのだ。ビルの谷間のようなところにもやわらかな春風が吹いて、風に揺らぐ風景もまばゆく感じられる。
 

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